第38回定期大会「大会決議」

2025年7月14日 カテゴリー:

関西地方本部 第38回定期大会を2025年6月16日(月)
エル・おおさかに於いて開催しました。
全ての議案の最後に大会決議を採択しました。
内容は以下の通りです。

日本音楽家ユニオン関西地方本部
第 38回定期大会決議(案)

今年は太平洋戦争の終戦から80年目を迎える。
東京、大阪などへの無差別爆撃、人が生きながら火炎放射器で焼かれた沖縄地上戦、広島・長崎への原子爆弾投下など、あまりにも悲惨な犠牲をもたらし、連合国側への無条件降伏で戦争は終わった。その大きな犠牲を踏まえ、日本は決して戦争を起こすことがないように、日本国憲法中で戦争の放棄と戦力の不保持をうたい、この80年間、戦争を起こすことなく世界有数の経済大国として地歩を築いてきた。
第二次世界大戦終結から80年、世界中で大きな戦争、紛争が繰り返されてきた。近年では2022年のロシアとウクライナとの戦争、2023年のイスラエルへのハマスの攻撃を端緒とするイスラエル軍によるガザ地区の封鎖と空爆など、世界の政治と経済を揺るがす大規模な戦争行為がおこり、この瞬間でも市民の命と人権が踏み躙られている。
国の防衛と安全保障に関して、立場や考え方の違いから激しい議論が繰り返されるが、究極的には戦争を起こさないためにはどうすれば良いのかということに行き着く。人間の本質は精神という命題が近代の哲学者たちにより議論されてきた。しかし戦争が起こってしまえば、そこには人間の高邁な精神はない。剥き出しの野生が顔をのぞかせる状況が繰り広げられるのは、これまでの人類の歴史を見れば明らかだ。
音楽家が真に市民生活を豊かにするものとして活躍するためには、平和で安定した状況が不可欠だ。国際問題の解決の手段として軍事力を用いず、平和で安全な世界を目指す姿勢こそが我が国の80年の繁栄を支えてきた。我々音楽家は改めてこの歴史を再確認し、平和で豊かな文化的な日本を作るために努力し、市民社会に働きかけ続けることを、不戦の誓いを胸にし、ここに決議する。

2025年6月16日
日本音楽家ユニオン関西地方本部第38回定期大会

大会決議

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